身のまわりの革
私たちのまわりには、たくさんの革製品があります。衣服、はき物、バック、カバン、ベルト、財布、手袋などの身に付けるものだけではなく、サッカーボールや野球のグローブ、スパイクなどのスポーツ用品、ソファーなどの家具、太鼓や三味線などの楽器というように、さまざまな形で私たちの生活に溶け込んでいます。

革は動物の皮ふからできています。ですから一枚の革でも、例えばお腹の部分と背中の部分で柔らかさが違います。また、同じ種類の動物でも、育った環境や、雄と雌の違いによって、手触りや色の染まり方が異なります。
人それぞれに個性があるように、シワやキズ、ホクロ、血管の跡、虫刺されの跡などが残っていることもあります。こうした個性は、人工の素材では表現する事ができない深い味わいにつながっています。
そして、革や長く使い込むことによって、色に深みやツヤが生まれ、美しさを増していきます。こうした変化を楽しめる点も、革製品が身のまわりで使い続けられる理由のひとつです。